紀元前3000年ごろ、地中海から入ってきたフェニキア人は、アンダルシアやレバンテ地方に植民地を築きました。このときいっしょにもたらされたのが、オリーブの木です。三世紀のローマ帝国時代にはすでにスペイン南部の主要産業となっていたオリーブ栽培は、七世紀のイスラム支配時代を経てさらに大きく発展しました。現在でもスペインは世界一の食用(テーブル)オリーブ産出・輸出国です。
食用として一般に好まれているのは、ゴルダル種、マンサニージャ種の二つ。オリーブの実はほかの果物とは異なり、発酵、味付けという行程を経て、はじめて食べることができます。この加工から容器詰に至る一連の技術は、すべてスペイン国内で開発されました。加工方法にはいろいろありますが、見た目も味もよいものは、詰め物をしているタイプです。きめが細かく、厚い甘味のある果肉のマンサニージャ種は詰め物に最適。よく見られるのは、赤ピーマン、アーモンド、アンチョビなどを詰めたものです。